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ラオス語の翻訳は難しい?

日本語からラオス語に翻訳を依頼する際の注意点

ラオス語は、公用語として話されているラオスのほか、タイなどの東南アジアを中心に約330万人に話されています。近年目覚ましい経済成長を遂げているラオスには、人々の関心が集まっています。以下では、ラオスやラオス語に関する知識、そしてラオス語に翻訳する際の注意点などをご紹介します。

ラオス語は、公用語として話されているラオスのほか、タイなどの東南アジアを中心に約330万人に話されています。近年目覚ましい経済成長を遂げているラオスには、人々の関心が集まっています。以下では、ラオスやラオス語に関する知識、そしてラオス語に翻訳する際の注意点などをご紹介します。

 

ラオ語翻訳

 

1.ラオスはどんな国?

1.1. ラオスの基本情報

まず、ラオスの基本情報について簡単にご紹介します。ラオスはASEAN加盟国の中で唯一の内陸国であり、中国、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーと国境を接しています。面積は24万km2、人口は約701万人(2018年)で2020年時点での人口密度は1km2あたり約31人と、他の周辺国に比べ大きく低いです。ラオスの民族はラオ族などおよそ70民族から構成されており、宗教は人口の約65%が仏教を信仰しています。

 

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1.2. ラオスと日本の経済的なつながり

日本とラオスの貿易は年々活発となっており、特にラオスから日本への輸出額は2015年~2019年まで増え続けています。2019年の対日輸出額は1億5,896万ドルで衣類や電気機器を中心に輸出されました。

タイ・プラスワンの国の1つであるラオスは、今後も経済成長が見込まれており、ラオスに投資をしている日本企業は2011年4月の63社から2018年10月には144社となり、約2.3倍に増加しました。

ラオスにとって日本は最大の援助国で、2018年度までに累計2,800億円以上が日本のODAとして支援されました。ラオスの1万キープ紙幣には、日本のODAで建設されたパクセー橋がデザインされています。

 


2.ラオスと日本の商習慣の違い

近年、前述の通り日本企業によるラオスへの投資が増え、現地進出が拡大しています。日本人がラオスで仕事をするにあたり、気を付ければいけないことは何でしょうか。ラオスと日本のビジネスにおける習慣の違いや知っておくべきポイントをまとめました。

 

2.1. マイペースな人が多い

ラオスを含む東南アジアでは、全体の傾向として時間に対して大ざっぱに考える人が多いです。家庭や個人の事情でスタッフが勤務時間に遅刻・早退することも珍しくありません。

あまり細かく注意してしまうとスタッフとの関係悪化の原因となってしまうため、スタッフを怒ることなく上手に教育する必要があります。また、タイムカードを設置するのも有効です。

 

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2.2. 退職や転職は一般的

ラオス人は退職や転職に対してマイナスなイメージを持っておらず、職場環境や人間関係が気に入らないと、たとえよい待遇を与えられていたとしても仕事をやめてしまうことがあります。

予算や人件費などの問題もあるかと思いますが、退職するスタッフがいた場合にも対応可能なように体制を作っておく必要があります。

 

2.3. 仕事より家族が優先

ラオスでは家族を大切にする習慣があり、ささいな家族の用事でも休暇を取ったり、遅刻・早退したりすることは日常茶飯事です。家族の仕事を手伝うために退職することさえも珍しくありません。仕事後の家族の時間を大事にしているため、残業することはほとんどなく、たとえ残業代がもらえたとしても仕事ではなく家族の方を優先します。スタッフの残業は見込まず、余裕を持った計画を立てると良いでしょう。

 

2.4. 行政手続きを行う際はあらかじめ窓口で確認を

ラオスでは、法制度が改正された場合でも情報があまり発信されず、変更点を把握するのが難しいことが多いです。行政手続きなどが必要な際には、窓口であらかじめ確認してから行うと無難です。想定外の問題が起こる可能性もありますので、スケジュールに余裕を持って、焦らずに進めるとよいでしょう。

 

2.5. 現地の慣習への配慮が必要

 

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ラオスでは仏教の教えが生活に根付いており、配慮が必要となる場面もあります。仏教では足の裏は不浄とされているため、座る際には人や仏像に足の裏を向けないことがマナーとなっています。また、頭は神聖な部分と考えられているため、頭を触ってはいけません。スタッフの子どもに会う機会などには注意しましょう。日本では宗教的なタブーはあまりないため最初は慣れないかもしれませんが、現地の慣習を尊重するようにしましょう。

 


3.ラオス語の特徴

3.1. ユニークなラオス文字

ラオス文字は古代インドのブラフミー文字が起源となっていると言われています。丸みを帯びた文字で、まったく馴染みのない人も多いかと思います。どれも似たような形が多いので、文字を覚えるだけでも最初は大変そうですね。パソコンの設定やフォントによっては正しく表示されない可能性もあるので、ラオス語の資料をやり取りする場合は気を付けましょう。

 

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3.2. タイ語と共通点が多い

ラオス語とタイ語は兄弟関係にある言語で、共通する部分が非常に多いです。双方の言語で共通する部分を話せば意思疎通もでき、ラオスではタイのテレビ番組が放送されています。数字も表記は異なりますが発音はほとんど同じです。なお、タイ東北部で話されているイサーン方言はラオス語の一種と言われています。

 

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3.3. 声調が多く発音が難しい

声調とは、音節ごとの音の高低や上がり下がりで、有名なものだと中国の「四声」があります。ラオス語には、方言によって5~8種類の声調があると言われており、発音はかなり難しいと考えられています。日本語のカタカナ表記では同じでも、声調ごとに単語の意味は異なるため、現地でコミュニケーションを取る際には苦労する人も多いでしょう。

 

3.4. 動詞の活用がない

ラオス語では、英語をはじめとしたヨーロッパ言語で見られる人称や時制による動詞の変化がなく、特に会話中は時制が曖昧になります。時制について伝える場合は、「明日」(ມື້ອື່ນ)や「将来」(ອະນາຄົດ)などの時間を表す単語が用いられます。また、名詞の性や複数形などの変化もありません。動詞の単語を覚えたらそのまま使用することが可能で、複雑な活用を覚える必要はありません。

 

3.5. 様々な言語からの借用語がある

ラオス語は様々な言語からの借用語があります。特に、古代インドで使用されていたパーリ語・サンスクリット語では、仏教用語を中心に借用語が多いです。また、英語やベトナム語などのほか、かつてフランスの支配下に置かれていた歴史があるため、フランス語からの借用語もあります。

 


4.ラオス語と日本語で異なる点

4.1. 日本語にない発音が多い

ラオス文字は27の子音字に、9の母音字や4の声調記号をパズルのように組み合わせて表記します。日本語にない音や似ている音が多く、使い分けがかなり難しい言語だといえるでしょう。母音は複数の母音で構成されることもあり、「あ、い、う、え、お」の5つしか母音がない日本語に比べて多様なパターンがあります。

 

4.2.修飾語と被修飾語の順番が逆になる

ラオス語では修飾語と被修飾語の順番が逆になります。例えば「この部屋」という語句では修飾語(この)が被修飾語(部屋)の前に来ますが、ラオス語では「ຫ້ອງນີ້」(部屋 この)という順番で表記されます。複合名詞においても、例えば「日本人」が「ຄົນຍີ່ປຸ່ນ」(人 日本)となるように、同様の順番になるものもあります。

 

4.3.  基本文系は主語+述語+目的語

ラオス語は英語のように「主語+述語+目的語」(S+V+O)の基本文型を取ります。例えば、「私はご飯を食べます」はラオス語で「ຂ້ອຍກິນເຂົ້າ」(私 食べる ご飯)となります。

 

ラオ語翻訳

 


5.ラオス語の翻訳は翻訳会社に依頼すべき

5.1.ラオス語の翻訳は、機械翻訳だと精度が低い

経済のグローバル化が進む中で、ラオスと日本の関係も今後さらに深まっていくと考えられます。ラオス語翻訳の必要性はさらに高まっていくでしょう。

近年、便利な機械翻訳の普及が進んでいますが、ラオス語の翻訳はこれらのツールを頼るべきではありません。

 

ラオ語翻訳

 

ラオス語の話者は世界ではそれほど多くはなく、翻訳ツールはまだ発展段階のため、現状では機械翻訳を利用しても正確な訳文を得ることは難しいです。また、ラオス語は子音・母音・声調の記号を合わせた独特な文字を利用しているため、対応しているツールも残念ながら少ないです。

 

5.2. ラオス語の翻訳は翻訳会社に頼るのが1番

上記の理由で、機械翻訳はまだ精度が不十分です。プライベートの観光で使う程度であれば便利かもしれませんが、ビジネスの場面では、誤訳によってチャンスを逃してしまうことや、パートナーの信用を失うこともあります。

現地でビジネスを展開する上で正しく、円滑に意思疎通を図ることは大変重要です。ラオス語の翻訳は、信頼と実績のある翻訳会社を頼るのが1番です。

 


6.ラオス語への翻訳料金の相場・単価はいくら?

翻訳料金は次の3つのポイントを中心に決まっていきます。

①納期

②翻訳する原稿のボリューム

③翻訳分野や言語の種類

以下で具体的にご説明していきます。

 

6.1. ポイント①納期

翻訳料金は依頼から納品までの日数によって変わります。翻訳者の1日に作業できる分量は決まっており、また複数の依頼を受けている場合もあります。そのため、通常よりも短い納期だと、翻訳者の人数を増やしたり、他の仕事を断ったりしなければならないため、料金が高くなってしまいます。コストを抑えるためには納期に余裕をもって依頼するとよいでしょう。

 

6.2. ポイント②翻訳する原稿のボリューム

翻訳料金は原文や翻訳後の文章量で「1文字当たりいくら」、「1単語当たりいくら」などと、目安が決まっている場合が多く、翻訳会社が見積もりを作成する際は、このレートを基に翻訳前の原稿の単語数や文字数を参考にしています。

翻訳会社によっては依頼量が多い場合、割引を受けることもできます。

 

6.3. ポイント③翻訳分野や言語の種類

翻訳の難易度も料金を決める重要なポイントです。法律、医療、情報など、様々な分野がありますが、分野によって料金が異なります。また、文書の専門性によっても料金が変わり、論文など専門性が高い場合は料金が高くなる場合が多いです。

そして、翻訳者や翻訳案件の数が少ない言語は他の言語より調整が難しくなるため、料金が高くなる傾向があります。

ラオス語は翻訳者が少ないため、代金は比較的高めに設定されています。

 

6.4. 日本語・英語からラオス語への翻訳料金相場

日本語からラオス語、英語からラオス語の翻訳料金の一般的な相場は以下のようになります。 

日本語→ラオス語(単価/字)英語→ラオス語(単価/ワード)ミニマムチャージ (400字)
一般文書・手紙 14円~15円 18円~ 4,500円~
専門的文書 16円~18円 20円~ 6,000円~
契約書・証明書・特許19円~21円22円~7,500円~

 

前述のように納期が短い場合は別途特急料金が設定される場合もありますし、逆に余裕のある納期の場合や文章量が多い場合は割引されることもあります。

 


7. まとめ

このページでは、ラオスやラオス語に関する基本情報とラオス語を翻訳する際は信頼できる翻訳会社に依頼したほうがよい理由についてまとめました。  

現地スタッフに向けた説明書、現地パートナーへの契約書や会議資料など、ラオス語の翻訳が必要となる場面は今後ますます増えていくと考えられています。

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