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クメール語(カンボジア語)は難しいの翻訳は難しい?

日本語からクメール語に翻訳を依頼する際の注意点

クメール語はカンボジアの公用語で、カンボジアやその周辺国を中心に1,600万人の話者がいると考えられています。カンボジアと聞くと1970年代のポル・ポト政権による大虐殺を思い浮かべる人も多いでしょうが、その後、カンボジアは発展を遂げ、日本とも各分野で関係を築いています。以下では、カンボジアやクメール語に関する知識、そしてクメール語に翻訳する際の注意点などをご紹介します。

クメール語はカンボジアの公用語で、カンボジアやその周辺国を中心に1,600万人の話者がいると考えられています。カンボジアと聞くと1970年代のポル・ポト政権による大虐殺を思い浮かべる人も多いでしょうが、その後カンボジアは発展を遂げ、日本とも各分野で関係を築いています。以下では、カンボジアやクメール語に関する知識、そしてクメール語に翻訳する際の注意点などをご紹介します。

 

 

 

 

1.カンボジアはどんな国?

1.1. カンボジアの基本情報

まず、カンボジアの基本情報について簡単にご紹介します。カンボジアの面積は18.1万平方キロメートルで日本の半分弱、人口は1,630万人(2018年)です。東側はベトナム、北側はラオス、北・北西側はタイと国境を接しています。人口の約9割がクメール人で、宗教については一部の少数民族でイスラム教も信仰されていますが、主に仏教が信仰されています。

 

1.2. カンボジアと日本の経済的なつながり

 

 

 

カンボジアは、2011年以降7%前後のGDPを維持し、新型コロナの拡大以前はめざましい経済成長を遂げていました。

日系企業が多数進出するベトナムやタイの中間に位置しているという地理的なメリットにも注目が集まり、2017年時点で300社を超える日系企業がカンボジアに進出しました。

日本への輸出額はおよそ1,776億円(2018年)で、縫製業の日系企業の進出や投資が進んでいることもあり、日本へは主に衣類や靴類が輸出されています。また、2017年の実績で、約6,300万ドルの直接投資が承認されました。

両国の経済協力も活発で、2017年までに累計4,000億円を超える支援が行われています。

 


2.カンボジアと日本の商習慣の違い

カンボジアの経済成長に伴い、新たなビジネスチャンスを求めて現地に進出する日系企業も増えています。日本人がカンボジアで仕事をするにあたり、知っておかなければいけないことは何でしょうか。カンボジアと日本のビジネスにおける習慣の違いや気を付けるべきポイントをまとめました。

 

 

 

2.1. 行政手続きは余裕を持って

近年、生活水準が上がっているカンボジアですが、一方で様々な法制度などはまだ発展途上です。

そのため、新しく決まったルールが各行政機関で浸透しておらず、組織ごと、もしくは担当者ごとで対応が異なることも多々あります。日本ではあまり考えられないことですが、そのような場面に遭遇したとしても焦らず落ち着いて対処する必要があります。余裕を持ったスケジュールを組んでおくと安心でしょう。

 

2.2. プライドを傷つけないように注意

普段は朗らかで温和なカンボジアですが、プライドが高い人も多いため配慮が必要です。

例えば、現地スタッフがちょっとしたミスをした場合でも、人前で注意してしまうと反感を買ってしまうことがあります。また、わからないことがあっても恥をかかないように嘘をついてしまうこともあります。どうしてもスタッフを注意しなければ行けない場合は、個別に呼び出して冷静に、要点をまとめて説明をしましょう。

 

 

 

2.3. 政治や歴史に関する話題を避ける

他の多くの国にも当てはまりますが、政治や歴史に関する話は避けたほうがよいでしょう。カンボジアでは、政治は非常にセンシティブな問題であり、カンボジア人同士でも政治の話は敬遠されます。旧ポル・ポト政権の話題についても、タブーにしているカンボジア人もいますので、有名な出来事ではありますが、現地の人には触れないほうがよいです。

また、歴史的な事情により近隣諸国と政治的に難しい問題を抱えていますので、そのことを念頭に置く必要があります。

 

2.4.  丁寧な説明で信頼関係の構築を

多くのカンボジア人にとって転職は一般的なことで、2~3年で仕事を辞めることも珍しくはありません。仕事に対して「お金のため」と割り切っている人や、キャリアアップのために経験・スキルを求めて転職する人など、会社に対する帰属意識は低い傾向にあります。

スタッフに長く働いてもらうためには、会社のビジョンや業務指示の経緯などを丁寧に説明して信頼関係を築き、それぞれのスタッフを適切に評価していくことが重要です。

 

2.5. 仕事よりも家族が優先

他の東南アジア諸国と同様、カンボジアでは家族のつながりを大事にしており、残業をすることはめったにありません。仕事よりも家庭の方が優先順位の高い人が多いため、親戚の冠婚葬祭やちょっとした家族の用事でも休暇を取るスタッフも多いです。現地スタッフを管理する立場の方はこの価値観に理解を示し、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを立てておく必要があります。スタッフと家族について話をして関係を深めるのもよいでしょう。

 


3.クメール語の特徴

3.1. インド文化の影響を受けた言語

クメール語は南インドから伝わった文字が起源となっており、インド文化の影響を受けています。サンスクリットや中国語、タイ語などの借用語が多いほか、過去にフランスの植民地であったことためフランス語からの借用語もあり、様々な言語がルーツとなっていると考えられます。

 

 

 

 

3.2. ユニークな形のクメール文字

クメール語で使われるクメール文字は非常にユニークな形をしています。クメール文字は子音文字と母音記号を組み合わせて表記され、初めてクメール語に触れる人にとっては馴染みにくい形をしています。クメール語を読み書きするにはまず文字から覚えなければならず、似た形をした文字も多いため、最初はとても大変に感じられるかもしれません。

 

 

 

3.3. タイ語と似ている単語が多い

3.1では、クメール語にはタイ語からの借用語が多いとご紹介しましたが、一方でタイ語にもクメール語からの借用語が多くあります。そのため、クメール語とタイ語には似ている単語があり、タイ語を勉強したことがある方は親しみやすく感じるかもしれません。比べてみると、タイ文字と形がよく似ていますね。

 

3.4. 日本語にない発音が多い

東南アジアの言語としては珍しく、クメール語には中国語やベトナム語のような声調はありません。しかし、日本語にはない発音が多く発音はかなり難しいです。

日本語の母音は「あ、い、う、え、お」の5種類しかないのに対してクメール語には母音が24種類あり、子音も33種類あります。そのため、細かい音の違いを使い分けるのにはかなりの時間が必要でしょう。

 

 

 

3.5. 名詞や動詞の変化がない

クメール語は英語やヨーロッパ言語と異なり、名詞の単数形・複数形や男性名詞・女性名詞の区別がありません。また、名詞の性別に合わせた形容詞の変化や、時制や人称ごとの動詞の変化もありません。そのため、単語や動詞の変化で苦労することはないでしょう。

 


4.クメール語と日本語で異なる点

4.1.数の数え方が独特

クメール語では数の数え方が少し独特で、6~9の数字は1~5を基準にして数えられます。クメール語では1~5をカタカナで表すと、

1:ムォイ

2:ピー

3:バイ

4:ブォン

5:プラム

となりますが、続く6は「5+1」と考えられ「プラム ムォイ」、7は「5+2」で「プラム ピー」と表記されます。

同様に10以上の数でも10は「ドップ」、11が「ドップ ムォイ」、16は「ドップ プラム ムォイ」、と数えていきます。

ただし、20は「マペイ」、30は「サーム サップ」と表記され、このルールは10の位の数え方には当てはまらないので、別途覚える必要があります。

 

4.2.主語+動詞+目的語(S+V+O)の語順

クメール語の基本文型は主語+動詞+目的語(S+V+O)の語順で、動詞と目的語の順番が日本語とは逆になります。例えば、「私は本を買う」はクメール語では「クニュム テン シゥパウ」(私 買う 本)という順番になります。この文型は英語と同じですので、義務教育で英語を勉強した日本人にとっては理解しやすいかもしれません。

 

4.3. 修飾語の位置が名詞の後となる

日本語では、例えば「新しい本」のように、修飾語である形容詞(新しい)が名詞(本)の前に来て、形容詞+名詞の語順となります。一方、クメール語では逆で「シゥパウ トマイ」(本 新しい)のように名詞+形容詞となります。この点は他の東南アジア言語と似た傾向にあります。

 


5. クメール語の翻訳は翻訳会社に依頼すべき

5.1.クメール語の機械翻訳は精度が不十分

特殊な文字を使うクメール語ではコンピューターやスマートフォンなどの入力環境が他の言語に比べてあまり整備されていません。それに伴い、翻訳アプリや機械翻訳などもあまり普及していないのが現状で、改善もあまり進んでいません。加えて、クメール語は主語や時制が省略されることが多いため、文脈の判断ができない翻訳アプリや機械翻訳では誤訳が生まれてしまう可能性もあります。

 

 

 

5.2. クメール語の翻訳は翻訳会社に頼るのが1番

以上のように、クメール語の翻訳アプリや機械翻訳はまだ数も少なく、精度もあまり高くありません。友人同士のやりとりや旅行などでは機械翻訳で十分だと思いますが、ビジネスの場面では正確さが求められ、ちょっとした間違いが相手からのイメージダウンや大きな損失につながってしまいます。クメール語の翻訳は、信頼と実績のある翻訳会社を頼るのが1番です。

 


6.クメール語への翻訳料金の相場・単価はいくら?

翻訳料金は次の3つのポイントを中心に決まっていきます。

①納期

②翻訳する原稿のボリューム

③翻訳分野や言語の種類

以下で具体的にご説明していきます。

 

6.1. ポイント①納期

翻訳料金は依頼から納品までの日数によって変わります。翻訳者の1日に作業できる分量は決まっており、また複数の依頼を受けている場合もあります。そのため、通常よりも短い納期だと、翻訳者の人数を増やしたり、他の仕事を断ったりしなければならないため、料金が高くなってしまいます。コストを抑えるためには納期に余裕をもって依頼するとよいでしょう。

 

6.2. ポイント②翻訳する原稿のボリューム

翻訳料金は原文や翻訳後の文章量で「1文字当たりいくら」、「1単語当たりいくら」などと、目安が決まっている場合が多く、翻訳会社が見積もりを作成する際は、このレートを基に翻訳前の原稿の単語数や文字数を参考にしています。

翻訳会社によっては依頼量が多い場合、割引を受けることもできます。

 

6.3. ポイント③翻訳分野や言語の種類

翻訳の難易度も料金を決める重要なポイントです。法律、医療、情報など、様々な分野がありますが、分野によって料金が異なります。また、文書の専門性によっても料金が変わり、論文など専門性が高い場合は料金が高くなる場合が多いです。

そして、翻訳者や翻訳案件の数が少ない言語は他の言語より調整が難しくなるため、料金が高くなる傾向があります。

クメール語の翻訳は難易度が高く、クメール語は希少言語で翻訳者の数も少なく、難易度も高めなので、料金は比較的高くなる傾向があります。 

 

6.4. 日本語・英語からクメール語への翻訳料金相場

日本語からクメール語、英語からクメール語の翻訳料金の一般的な相場は以下のようになります。

日本語→クメール語(単価/字)英語→クメール語(単価/ワード)ミニマムチャージ (400字)
一般文書・手紙 10円~13円 15円~16円 4,000円
専門的文書 10円~14円 17円~18円 5,000円
契約書・証明書・特許11円~18円19円~6,000円

 

 

前述のように納期が短い場合は別途特急料金が設定される場合もありますし、逆に余裕のある納期の場合や文章量が多い場合は割引されることもあります。

 


7. まとめ

このページでは、カンボジアやクメール語に関する基本情報とクメール語を翻訳する際は信頼できる翻訳会社に依頼したほうがよい理由についてまとめました。

成長著しいカンボジアでは、今後、日系企業が事業を展開する機会も増えていくでしょう。カンボジアへの進出にあたり、資料の正確な翻訳は現地パートナーとの円滑なコミュニケーションに欠かせません。

グリーンサンでは、スピーディーで高品質なクメール語の翻訳を提供しています。翻訳の内容や目的に合わせて、各専門分野のプロが対応いたしますので、お気軽にご相談ください!