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タイ語の翻訳は難しい?

日本語からタイ語に翻訳を依頼する際の注意点

タイ語は、公用語となっているタイを中心に約2,600万人に話されている言語です。見慣れない文字が使われており、日本人にとってはあまり馴染みのない言語かもしれませんが、タイと日本の関係が年々深まっていくとともに、タイ語のニーズも高まりを見せています。以下では、タイやタイ語に関する知識、そしてタイ語に翻訳する際の注意点などをご紹介します。

目次

1.タイはどんな国?

     

1.1. タイの基本情報

まず、タイの基本情報について簡単にご紹介します。タイは人口6,641万人(2018年)、面積約51万平方Km2の国で、南北に長く、ラオス、カンボジア、ミャンマー、マレーシアと国境を接しています。人口の94%が仏教徒の仏教国で、人々の生活に宗教が密接にかかわっています。 日本との交流の歴史は長く親日国としても知られており、政治、経済、文化など幅広い分野で友好的な関係を築いてます。        

1.2. タイと日本の経済的なつながり

タイと日本の経済的なつながりは非常に深く、2017年時点で5,400社を超える日系企業がタイに進出しています。 両国間の貿易も非常に活発で、タイから日本への輸出額は約2兆7,300億円、日本からタイへの輸入額は約3兆2,200億円に上り、日本はタイにとって世界第3位の輸出先、第2位の輸入先となりました。       また、2018年には日本政府から約28億円の経済支援が実施されており、日本の支援額は累計で約2兆7,800億円に上りました。  

2.タイと日本の商習慣の違い

日本との経済交流も活発で数多くの日系企業が進出しているタイ。日本人がタイで仕事をする機会も多いのではないでしょうか。タイでビジネスをするあたり知っておかなければいけないことや、タイと日本のビジネスにおける習慣の違い、気を付けるべきポイントをまとめました。  

2.1. プライベートの関係も大切に

タイでは、プライベートの関係が仕事に反映されやすい傾向があります。一緒に食事や遊びに行くなどして仕事以外で信頼関係を築くと、仕事も円滑に進む場合が多いです。逆にプライベートでよそよそしい態度をとってしまうと、その後の仕事もあまりうまくいきません。 タイ人のスタッフとは、積極的に仕事以外の家族や趣味の話をするように心掛けるとよいでしょう。  

2.2. 約束の数日前にはリマインドを

タイでビジネスをしていると、依頼したことや約束が忘れられてしまうことが度々あります。そのため、何かを頼む際はメールなどの文面で残したり、期日の数日前にリマインドをするなどして対策を打つとよいでしょう。       また、取引先とアポイントを入れる際も近い日にちで設定したほうが確実です。スケジュールの都合などで、早めに日程を設定する必要がある場合は、日にちが近づいたら再度連絡を入れるようにしましょう。  

2.3. 人前で注意しない

タイ人にはプライドが高い人が多く、社員がミスをしたとしても、人前で叱ることは避けた方が得策です。中には叱られた後、そのまま会社を辞めてしまう人もいます。また、怒っている様子を他のスタッフに見せると自身の評価も下がり、信頼関係が損なわれる可能性もあります。何かを注意する必要がある場合は個別に呼び出し、優しく、論理的に説明することが大切です。  

2.4. 挨拶をする際は「ワイ」(合掌)を忘れずに

「ワイ」は両手を自分の胸の前で合わせ、ゆっくりとお辞儀をする挨拶です。       タイは上下関係が厳しいため、挨拶する相手によってワイの方法が変わります。例えば、自分よりも上の立場の人に対しては、両手の先端が喉に来る位置で合掌します。また、原則として立場の低い人から先にワイをしますが、もし相手の立場が分からない場合は、相手と同時に行い、前述のように両手の先端がのどに来るように手を合わせるとよいでしょう。慣れるまで大変だと思いますが、ワイを蔑ろにすると評価が下がってしまう可能性が高いので、しっかりと覚えていきましょう。笑顔で頭を下げることもポイントです。  

2.5. 渋滞に注意

タイの都市部では日本と比べ物にならないくらい交通渋滞がひどく、バンコクではメトロができやや緩和されましたが、特に通勤・帰宅ラッシュの時間帯や雨の日はまったく車が動かないこともあります。 移動がラッシュの時間帯と重なったり、移動中に雨が降りそうな場合は早めに出発するとよいでしょう。可能であれば車での移動を避けるのも1つの手段です。アポイントがある場合は、時間に遅れないように特に注意しましょう。      

3.タイ語の特徴

3.1. 独特の文字で表記される

タイ語の文字はインド系文字が起源だと言われており、日本人にはあまりなじみのないユニークな形をしています。ほとんどの文字に小さい丸がついているのが特徴で、かわいらしく感じる人もいるでしょう。似ている文字も多く、最初は見分けるのが大変だと思います。 アルファベットに慣れ親しんできた日本人にとっては、タイ語は文字を覚えるところから始めなければならず、難しく感じるかもしれませんね。      

3.2. 単語間のスペースがない

例えば英語では、「I am Ken.」(私はケンです)のように、それぞれの単語の間にスペースがありますが、タイ語にはそれがありません。見慣れない文字がびっしり続いているように見えるので、単語の切れ目がどこにあるかわからず苦労する人も多いでしょう。単語の意味や文章の構造がわからないまま、改行してしまうと、場合によっては意味が通じなくなってしまうことがあるため、注意が必要です。  

3.3. 動詞の活用がない

タイ語では、英語や多くのヨーロッパ言語のような、時制や人称ごとの動詞の変化がありません。過去形や現在完了形、三人称単数の-sなどの複雑な活用を覚える必要がなく、単語を覚えたらそのまま使うことができます。 時制については、特に会話などでよく曖昧にされ、文脈で判断することも多いです。もしくは「昨日」(เมื่อวานนี้、ムア ワーン ニー)や「~し終わった」(แล้ว、レーオ)などの時間を表す言葉を使って表現されます。  

3.4冠詞や名詞の性別・複数形もない

タイ語には、英語の「a」や「the」のような冠詞がありません。そのため、英語では名詞に対して「a」と「the」のどちらを付ければよいのか、もしくは何も付けないのか、ネイティブでないと判断がかなり難しいですが、タイ語ではそのように迷う心配はありません。 また、ヨーロッパ言語を勉強していると「これは男性名詞?女性名詞?それとも中性名詞だっけ?」と忘れてしまいがちで覚えるのが大変ですが、タイ語は名詞の性別や複数形もなく、1つの名詞に対して覚える形は1種類のみでとてもシンプルです。  

4.タイ語と日本語で異なる点

4.1.声調が5種類ある

声調とは音の高低やアクセントのことです。中国語の「四声」(4つの声調)が有名かと思いますが、タイ語にはそれを超える5つの声調があります。 カタカナ表記では同じ表記でも、声調が違うとまったく意味の異なる単語になってしまうので、気を付けましょう。 例えば、カタカナでは同じ「マー」でも、下声(低いところから上がっていく音)では「犬」(หมา)という意味になり、高声(高いところからさらに高くなる音)では「馬」(ม้า)という意味になります。  

4.2.母音符号・子音字・声調記号を組み合わせた文字

タイ文字は母音符号・子音字・声調記号を組み合わせて表記します。母音符号が41種類、子音字が42種類、声調記号が4種類あり、これらをパズルのように組み立てて文字をつくります。種類の多さに驚いてしまいますが、使用頻度が高いものと低いものがあるので、まずは、よく使われるものから覚えていきましょう。 タイ語で書類を作成する場合は、記号が不自然な位置にならないよう、タイ語に対応したフォントを利用することが必要です。  

4.3. 形容詞が名詞の後となる

日本語では、例えば「新しい服」というように、名詞(服)を修飾する形容詞(新しい)が名詞の前に来ます。 しかしタイ語では「服 新しい」(เสื้อผ้าใหม่)という   語順となり、日本語とは逆になります。また、同様に動詞も後ろから修飾され、「早く走る」は「走る 早く」(วิ่งเร็ว)という順番で表されます。  

5. タイ語の翻訳は翻訳会社に依頼すべき

     

5.1.単語間でスペースのないタイ語は誤訳が生まれやすい

  日本と深い経済関係にあるタイでは数多くの日系企業が進出しており、タイ語で書かれた資料が必要となる場面も増えています。 近年は、翻訳アプリや機械翻訳の開発が進み、タイ語に対応したものも普及がしていますが、残念ながらこれらでは正しく翻訳されない場合が多いです。 タイ語の文章はスペースが入らないため、文脈がわからなければ単語の区切りが判別しにくいこともあり、機械翻訳では誤訳が生まれてしまう可能性が高いからです。また、タイ語の機械翻訳はまだ発展途上にあり制度が十分ではないため、機械翻訳をする場合は注意しなければいけません。  

5.2. タイ語の翻訳は翻訳会社に頼るのが1番

上記の理由から、翻訳アプリや機械翻訳はまだ制度が不十分だといえます。旅行で使う程度の簡単な内容であれば問題ないかもしれませんが、ビジネスでは、内容も高度となり、正確な翻訳が求められます。小さな翻訳ミスが大きな問題の原因となることも考えられます。 現地のパートナーとの円滑にコミュニケ―ションを進め、しっかりと関係を構築できるように、タイ語の翻訳は、信頼と実績のある翻訳会社を頼るのが1番です。  

6.タイ語への翻訳料金の相場・単価はいくら?

翻訳料金は次の3つのポイントを中心に決まっていきます。 ①納期 ②翻訳する原稿のボリューム ③翻訳分野や言語の種類 以下で具体的にご説明していきます。  

6.1. ポイント①納期

翻訳料金は依頼から納品までの日数によって変わります。翻訳者の1日に作業できる分量は決まっており、また複数の依頼を受けている場合もあります。そのため、通常よりも短い納期だと、翻訳者の人数を増やしたり、他の仕事を断ったりしなければならないため、料金が高くなってしまいます。コストを抑えるためには納期に余裕をもって依頼するとよいでしょう。  

6.2. ポイント②翻訳する原稿のボリューム

翻訳料金は原文や翻訳後の文章量で「1文字当たりいくら」、「1単語当たりいくら」などと、目安が決まっている場合が多く、翻訳会社が見積もりを作成する際は、このレートを基に翻訳前の原稿の単語数や文字数を参考にしています。 翻訳会社によっては依頼量が多い場合、割引を受けることもできます。  

6.3. ポイント③翻訳分野や言語の種類

翻訳の難易度も料金を決める重要なポイントです。法律、医療、情報など、様々な分野がありますが、分野によって料金が異なります。また、文書の専門性によっても料金が変わり、論文など専門性が高い場合は料金が高くなる場合が多いです。 そして、翻訳者や翻訳案件の数が少ない言語は他の言語より調整が難しくなるため、料金が高くなる傾向があります。タイ語の翻訳はそれほど珍しくはないので比較的安く設定されています。  

6.4. 日本語・英語からタイ語への翻訳料金相場

日本語からタイ語、英語からタイ語の翻訳料金の一般的な相場は以下のようになります。
日本語→タイ語(単価/字)英語→タイ語(単価/ワード)ミニマムチャージ (400字)
一般文書・手紙 9円~11円 16円~20円 4,000円~
専門的文書 11円~13円 18円~25円 5,000円~
契約書・証明書・特許14円~15円20円~30円6,000円~
  前述のように納期が短い場合は別途特急料金が設定される場合もありますし、逆に余裕のある納期の場合や文章量が多い場合は割引されることもあります。  

7. まとめ

このページでは、タイやタイ語に関する基本情報とタイ語を翻訳する際は信頼できる翻訳会社に依頼したほうがよい理由についてまとめました。 タイと日本の交流が活発になる中で、現地スタッフ向けのマニュアルや商談資料など、タイ語へ翻訳された資料は求められる機会は今後ますます増えていくでしょう。 グリーンサンでは、スピーディーで高品質なタイ語の翻訳を提供しています。翻訳の内容や目的に合わせて、各専門分野のプロが対応いたしますので、お気軽にご相談ください!

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