近年、インドネシアはお祭りや伝統文化の美しさから、アジアの文化観光地としての知名度が上がっています。特に、インドネシアに興味のある人は、多かれ少なかれインドネシア語を学んでみたことがあり、驚くような面白い点を発見することがあります。
インドネシア語
バハサ・インドネシアとも呼ばれるインドネシア語は、700以上の言語が存在するインドネシアの共通語です。これはマレー語の標準形であり、語彙の違いはあってもマレー語を話す人は理解できます。
約3,000万人がインドネシア語を母語としており、残りの約1億4,000万人が第二言語として使用しています。インドネシア語の語彙の多くはマレー半島系の言語に由来していますが、オランダ語、英語、ポルトガル語、サンスクリット語、ヒンディー語、中国語などの影響も受けています。
インドネシア語のおもしろい特徴
借用語が多い
かつて植民地諸国の植民地であった国として、インドネシアは植民地諸国、特にオランダから非常に大きな影響を受けています。オランダ語起源の語彙として、polisi(警察)、kualitas(品質)、wortel(にんじん)、kamar(部屋)、rokok(たばこ)、korupsi(腐敗)、persneling(機械、道具、設備)、kantor(オフィス)、resleting(ジッパー)などの言葉があります。
マレー語に加えて、ポルトガル語は16世紀から19世紀初頭まで、インドネシア諸島全体の貿易の統一言語として使われていました。ポルトガル語を語源とするインドネシア語の単語には、sabun(石鹸)、meja(テーブル)、boneka(人形)、jendela(窓)、geerja(教会)、bola(ボール)、bendera(旗)、roda(車輪)、sepatu(語源:sapato=靴)、kereta(語源:caretão=車)などがあります。
インドネシアの一部の単語は中国語に由来しています。
※ここでは中国語の発音と簡体字、繁体字を併記しています。
例えば、pisau(匕首= bǐshǒu – ナイフ)、loteng(楼/层 = laou/céng – 床/上層階)、mie(麵 > 面= mī – 麺)、lumpia(潤餅= lūn-piáⁿ – 春巻き)、cawan(茶碗 = cháwǎn -コップ)などです。
特に、「私(行動対象)」と「あなた」を意味しているgua(我 = goa)とlu(你 = lu/li)のスラングも広く使われています。
また、サンスクリット語、アラビア語、ジャワ語に由来する言葉もあります。
種類が多く、世界の一部の地域で使用されている
インドネシア語は、オーストロネシア語族の中でも、西マレー・ポリネシア語族に属します。スマトラ島北東部で話されていたマレー語の基となった古来のリアウ・マレー語から派生したとする説もあります。
インドネシア語は、インドネシア全土(および東ティモール)で話されています。また、オランダ、フィリピン、マレーシアを中心に、世界中で150万人以上の人がインドネシア語を話しています。さらに、オーストラリアの一部(主にクリスマス島とココス(キーリング)諸島)、ブルネイ、シンガポール、タイの一部(タイ南部)、東ティモール、サウジアラビア、スリナム、ニューカレドニア、アメリカでもインドネシア語が日常的に使われています。
ユニークな数字の読み方
⋆1~10までのインドネシア語の数字の数え方は、satu、dua、tiga、empat、lima、enam、tujuh、delapan、sembilan、sepuluh(puluh)になります。
⋆11~19は、「belas」を使って数えます。次のように1~9までの数字に「belas」をくっつけます。
例:11 — sebelas、12 — duabelas、13 — tigabelas(11は、satu belasとは言いません。satuを、「1」を表す接頭辞se-に変えてsebelasになります。)
⋆10の位は、「puluh」を使って数えます。(日本語の数字の数え方とほとんど同じです。)
例:20 — duapuluh、30 — tigapuluh、40 — empatpuluh
⋆100の位は「ratus」、1,000の位は「ribu」をつかって表現します。
例:100 — seratus、500 — limaratus、1000 — seribu、5000 — limaribu
⋆端数のあるものは【10の位】+【1の位】という順番に読みます。
例:82 — lapanpuluhdua
⋆序数詞の場合、「接頭辞 ke- +《数詞》」という順番に読みます。
例:pertama(1番目)、kedua(2番目)、kelima(5番目)
また、インドネシア人にはJam karet(ジャム カレット)「ゴムの時間=時間は伸びるもの」という概念・言葉があり、締め切りや予定に対して柔軟に対応することを意味しています。
名詞は繰り返されて複数形になりますが、まったく異なる意味を持つ概念を表現するために使用されることもあります。 たとえば、「langit」は空ですが、「langit-langit」は天井、「mata」は目、「mata-mata」はスパイです。
インドネシア語には多くの興味深い特徴があり、近隣諸国との類似点も多いことから、国同士の干渉や文化交流が古くから存在していたことがわかります。その上、インドネシア語は、海外に移住・定住したインドネシア系の人々により徐々に紹介されており、インドネシア文化の世界への普及に貢献しています。
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