DTP制作でページレイアウトソフトには、ベージ数が多い制作物を扱うためのさまざまな機細が搭載されています。マスターベージや自動ページ番号などは、その代表的なもので、作業効率を上げるためには必須の機能といえます。
マスターページ
DTP制作で多ページの制作物では、共通で使用する基本デザインを「マスターベージ」として管理活用できるようになっています。
書籍などを制作する場合、実際のページに文字などをレイアウトしていく前に、必要な要素を盛り込んだ基本フォーマットを作成それをマスターベージとして登録しておきます。マスターページには、共通で入れる柱やページ番号(ノンブル)の登録をはじめ、レイアウトの基本になるマージン(余白)などを設定しておきます。ページレイアウトソフトでは、扉用、本文用、索引用など、本を構成する要素ごとに、複数のマスターページを作成警理できるので、マスターページをうまく活用することによって、多ページの制作物を、正確かつ効率よくレイアウトしていくことができます。
また、基になっているマスターに加えた変更を、それに基づいているレイアウト済みのページにも、反映させることができますこの機能を利用すれば、多くのページにわたってレイアウトの変更が生じた場合も、簡単に対応できます。
自動ベージ番号
DTP制作でのマスターページに登録しておく要素のひとつにページ番号があります。ベージ番号はページごとに違う数字が入りますが、ページレイアウトソフトは、ページ番号を表示する部分に、マスターベージ上で設定をほどこすことによって、自動的に数字をカウントアップして入力してくれる便利な機能があります。
このDTP制作での機能では、カウントアップをスタートするページ番号の設定をいつでも変更できるので、作業途中に台割が変更になった場合でも、スタートするページの設定を変更するだけでその後につづくベージのページ番号を自動的につけ替えてくれますこの機能によりリ手入力によるミスを防ぐことができます。
現場からのアドバイス
時間かけてマスターページを丁寧に作成しておくと、あとからの流し込み作業がかなり効率よく正確に進められるので、作業時間の短縮にもつながります。
注意
DTP制作でIllustratorは、多ページものを作成するためのレイアウトソフトではないため、マスターベージ機能や自動ページ番号の機能はありません。制作物のページ数が多い場合InDesignやQuarkXPressなどのページレイアウトソフトを利用しましょう。
用語解説
- ノンブル
ページ番号のこと。numberのフランス語「nombre」に由来する。ページレイアウトソフトに自動でページ番号を入力する機能が用意されている。
- 流し込み
ページレイアウトソフトで、指定の位置にテキストデータを配置していくこと。
- セクション
レイアウトデータのページ番号のカウントアップが始まるページを「セクションスタート」として設定することによって、ページ番号をコントロールする。