DTP-Blog

DTP制作シリーズ・第2章・バート8:DTP制作の特殊印刷と特殊加工

2020-11-06

DTP制作の際、書籍や雑誌を選ぶとき一番に目につくのが表紙です。まさに本の「顔」といってもよいでしょう。DTP制作で表紙には、特殊印刷や特殊加工などを利用して、より読者の目を惹きつけ、個性を出すための工夫を加えることがあります。

 

DTP制作

 

特殊印刷

一般的なカラー印刷物は、CMYKの4色のインキで印刷する、プロセスカラー印刷といいますが、特殊印刷とは、通常使うインキとは違う、特殊なインキを使用して印刷することをいいます。

「色」で工夫をしたい場合は、特色インキがよく使用されます。特色インキは、1色や2色で印刷する場合に多く使用されていますが、CMYKの4色のかけ合わせで表現できない「蛍光色」や「メタリックカラー」なども選択できるため、表紙では、CMYKの印刷にプラスして特色を刷る「5版刷り」などの印刷が多くみられます。

 

DTP制作

 

「質感」で工夫したい場合によく利用されるのが、「UV印刷」です。通常の印刷のあとに、紫外線の照射によって瞬時に硬化乾燥する「UVインキ」を重ねて刷ることによって、印刷面にツヤや立体感を与えることができます。比較的コストも低く、書籍や雑誌の表紙に頻繁に用いられます。ほかにも「発泡印刷」や「パール印刷」など、質感や光沢を変化させるさまざまな種類の特殊印刷があります。

特殊加工

特殊加工には、印刷面の保護・補強と装飾を目的にしたもの、印刷では不可能な表現を実現するもの、紙そのものの形を加工するものなど、さまざまな種類があります。

 

DTP制作

 

「ワニス」を紙の表面に塗る「ニス引き」は、比較的コストが低く、全面だけではなく部分的にも使用できる特殊加工です。仕上がりの質感によって、「グロス」と「マット」があります。

表面に接着剤を使ってポリプロピレン(PP)のフィルムを貼りつける「PP貼り加工」も表紙などで多く使用されている特殊加工です。表面の保護・補強を目的に使用される場合も多く、耐久性や防水性がアップします。「グロスタイプ」と「マットタイプ」、そして細かな凹凸のある「エンボスタイプ」や、光を当てるとキラキラと光る細かい模様がついた「ホログラムタイプ」などがあります。

高級感を出す目的で古くから利用されてきた「箔押し」では金属的な質感を表現できる、金箔や銀箔、ホログラムの箔を使用したものが多くみられます。

注意

CMYK +特色の印刷、特殊なインキを使用した特殊印刷などは、通常の印刷工程にプラスした作業になるため、当然、コストが上がります。その種類によっては、非常にコストが高いものもあるので、利用するときはあらかじめ印刷会社に確認しましょう。

解説

宝くじやキャンペーンカードなどの「スクラッチカード」には、「スクラッチ印刷」という特殊印刷が使用されています。

用語解説

  • プロセスカラー印刷:一般的なカラー印刷のことで、プロセスインキであるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のインキのかけ合わせで印刷する。
  • 発泡印刷:加熱によって膨らむインキを使った特殊印刷。ふわふわとした立体感を出すことができる。柔らかいゴムのような感触に仕上がる。耐久性は低い。
  • ワニス:木材などの材料の表面を保護するために用いられる、透明で硬い上塗り剤。ワニスで被覆された表面は光沢を持つことが多い。
  • グロスとマット:ツヤがあるのが「グロス」で、ツヤがないのが「マット」。用紙にも「ツヤあり」のグロスタイプと「ツヤなし」のマットタイプがある。

(続く)

続き読む:

第2章・バート7:DTP制作の製本

Top