DTP-Blog

DTP作業シリーズ・第2章・バート2:DTP作業の印刷方式の種類

2020-10-09

印刷方式にもさまざまな種類があります。「版」のつくり方やインキ転写の原理が違うため、仕上がりはもちろん、かかる時間やコストにも違いがあります。それぞれの特徴を理解して、用途に適した方式を選ぶ必要があります。

 

DTP作業

 

印刷方式とそのしくみ

印刷の方式にはいろいろな種類があります。印刷術が開発された15世紀頃から長年使われてきた金属活字を使った活版印刷は、「版」をつくる工程のデジタル化によって姿を消しつつあり、現在ではオフセット印刷が主流となっています。

 

オフセット印刷(平版印刷)→多くの商業印刷で利用

版に凹凸をつくるのではなく、水を利用してインキはじく部分とはじかない部分をつくり、必要な部分だけにインキをつける方法です。インキをのせた刷版からインキをブランケットに転写、それを紙に印刷します。仕上がりは鮮明で、スピードも速く使える用紙の種類も幅広いのが特徴です。また、製版コストも安く、大型の印刷機で印刷できるため、大量印刷に向いています。

 

DTP作業

活版印刷(凸版印刷)→週刊マンガ雑誌ほか

最も古い印刷方法です。凹凸のある版の凸部分にインキをのせて紙に転写する、版画と同じ原理の印刷方式です。版の材料には亜鉛版や銅版が使われてきましたが、現在では感光性の樹脂板が主流です。安い用紙にもコントラストの強いメリハリのきいた印刷ができます。

グラビア印刷(凹版印刷)→大量部数のカラー雑誌ほか

 

DTP作業

 

銅板にインキをつける凹部分をつくって、凹部分の深さによって色の濃淡が表現される、写真の表現などにすぐれた印刷方式です。刷版の耐久力が強いため、高速の大量印刷にも向いています。

シルクスクリーン印刷(孔版印刷)→紙以外への印刷ほか

 

DTP作業

 

インキを通す孔(穴)をあけた刷版に圧力をかけてインキを押し出し転写する印刷方式です。印刷のクオリティは他の方式より劣りますが、いろいろな素材に印刷できるのが特徴です。金属などの硬い素材や布のように柔らかい素材にも印刷できるため、CD‐ROMの盤面やTシャツの絵柄などを印刷するときにも使われます。また、瓶やコンピュータ基盤など立体的なものにも印刷することができます。

  

注意

オフセット印刷とグラビア印刷では、製版フィルム出力時の設定が異なります。また、グラビア印刷では、白抜きの細かい文字などはつぶれてしまう場合が多いため、制作時から注意が必要です。

 

豆知識

年賀状の作成などに多く使用されている「プリントごっこ」(理想科学工業)は、シルクスクリーン印刷を応用したものです。

 

用語解説

  • ブランケット:オフセット印刷で販銅から画像を転写する部分。ゴムを巻き付けたシリンダーで、転写した画像を紙などの印刷材料に転写(印刷)する。
  • 刷版:印刷機に取り付ける版。製板フィルムからつくる。オフセット印刷では、薄いアルミの板に感光剤を塗布したPS版が使用される。
  • 製版:印刷のための振をつくることを指す。従来工程での手作業でのフィルム作成を指す意味合いでは、「アナログ製版」と言われる場合が多い。

(続く)

続き読む:

第2章・バート1:DTP作業の印刷物ができるまで

Top