DTP制作で画像データの明るさや色合いは、撮影時やスキャニング時の条件によってさまざまに変化します。DTP制作では、Adobe Photoshopを利用して調整を加え、できるだけよい状態に整えていきます。

DTP制作で明るさとコントラストの調整

• レベル補正で調整

Photoshopの「レベル補正」という機能では、画像の色の明るさを分布図のように示した「ヒストグラム」というグラフを見ながら、画像の明るさを コントロールすることができます。ヒストグラムは、その画像の色が、真っ黒から真っ白までの範囲にどのように分布しているかを示しているので、画像の明るさだけでなく、コントラストの高低読みとることができます。

DTP制作でのヒストグラムの両端にある白と黒の三角マークをグラフが示す山の両端に移動して、画像の白い部分黒い部分を調整しますまた、中央のグレーの三角マークを左に動かすと中間の色が明るく右に動かすと暗くなります。

• トーンカーブで調整

「トーンカーブ」とは、調整前と調整後の画像の濃度を表したゲラフで、明るさやコントラストを調整することができます。グラフの横軸が元画像データ、縦軸が変換後のデータを表していて調整を加える前は、45度に傾いた直線になってます。DTP制作でトーンカーブを使用する調整では、通常、線の両端（黒と白の部分を表している）は固定した状態で、その間の部分を動かして調整します。左上方向に盛り上げる形にすると、画像が明るくなり、右下に下げると暗くなります。扱う画像によりますが、画像がRGBモードの場合、コントラストを上げたいときには、S字型に設定、下げたいときには逆S字型に設定するのが一般的です。

色調補正

レベル補正やトーンカーブでは、画像を構成する各色ごとに設定することも可能なので、画像の色味（色調）を調整することもでさます。また、Photoshopの「色調補正」メニューには、「色相・形度」、「カラーバランス」など、視覚的にもわかりやすい調整の方法がたくさんあり、いろいろな方法での色調補正が可能になっています。また、DTP制作で調整レイヤーを使用することにより、元画像はそままで、補正後の画像を得ることもできます。

解説

・「レベル補正」では、ヒストグラムを見ながら調整できるため、ビクセルの分布が確確認しやすいなどのメリットがあります。「トーンカーブ」は曲線を使うため、微妙な調整が可能です。現場からのアドバイス補正の回数は最小限に抑えて、画質の劣化を防ぎましょう。また、使用するモニタをあらかじめ調整し、色や明るさが正確に再現できるようにしておきましょう。

• コントラスト色の明度差による対比のこと。明度差があることを“コントラストが高い”などと表現する。

(続く）

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第4章・バート4：DTP制作で画像データの修正Photoshopの活用「1」