DTP制作でスキャニングした画像データは、そのまま何も手を加加えずに使えるのがベストですが、加工–修正(3Dレタッチ)が必要になることも多くあります。DTP制作では、一般的にAdobe Photoshopを使って画像の処理をします。
Photoshopを使用した画像の修正
DTP制作でスキャニングでは、どんなに注意しても写真原稿がわずかに傾いてしまったり、ほこりやゴミなどが入り込んでしまうことがよくあります。また、もとの写真原稿にキズがついているなど、原稿そのものに問題があることも少なくありません。このような画像データの問題を修正することを「レタッチ」といいます。DTP制作では、ほとんどの場合、Adobe Photoshopを使ってレタッチします。ここでは基本的な修正方法を紹介しておきましょう。
傾きの修正
DTP制作でスキャニングのときに傾きがない状態で取り込むのが理想的ですが、写真の被写体そのものが傾いていることもあり、傾きの修正はしばしば必要になります。Photoshopでは「ものさし」ツールと「カンバス(画像)の回転」メニューを利用して、傾きを正確に修正することができます。
ゴミとりキズとり不要物の消去
スキャニングのときに入ってしまったゴミ、原稿についていたキズなどは「コピースタンプ」ツールなどを利用して消去することができます。画像の絵柄や修正したい箇所によっては「ダスト&スクラッチ」というフィルタ機能を使用する場合もあります。同様の方法で、不要なもの消したり、画像内のものを複製して増やしたりすることもできます。
トリミング
スキャニングた画像などの必要な部分だけを切り取ることを「トリミング」といいます。トリミングすることによって画像は小でくなるので、画像のデータ容量も少なくなり、作業効率も上がります。Photoshopでは、「切り抜き」ツールや「カンバス(画像)サイズ」メニューを利用して、トリミングを行います。トリミンうは、レイアウトソフト上で行うこともあります。
現場からのアドバイス
傾きが大きすぎるとき、不要なゴミが多いときなどは、もう一度スキャニングをやり直したほうが効率が上がる場合があります。スキャニング後の加工は最小限にしたほうが、画像のクオリティの劣化が少ないという部分でも大きなメリットがあります。
解説
写真のトリミングの指定には次のような方法があります。
- 角版
- 丸版
- 切り抜き版
用語解説
- フィルタ機能
レンズの前にセットし、写真にいろいろな効果を出すカメラ撮影用のアクセサリー。Photoshopなどの画像処理では、特殊効果をかけるメニューのこと。
(続く)