DTP制作が普及した時期に比べると、現在は規格そのものが新しくなっているため、接続する機器や使用するソフトの対応状況をよく調べる必要があります。まずはDTP制作をはじめるために必要なハードウェアについてみていきましょう。
DTP制作でシステム導入前に
「さあ、DTPをはじめよう!」と思って、機材(ハードウェア)やソフトウェアをそろえる場合、購入したものが無駄にならないように、“これからやりたいこと”と “それに必要なもの”についての十分な検討が必要です。
新たに必要なものをそろえていく場合は、当たり前の話ではありますが、中古品を購入しない限り、その時点での最新機種、最新バージョンのソフトウェアを購入することになります。実は現在のDTP作業をめぐる環境では、この“最新のというのが、その時点での最良のDTP環境というわけではない場合も多くあるので、とくに注意が必要になります。
種類も接続方法もさまざま
自宅でインターネットを楽しむのとは違って、DTP作業には多くのハードウェアが必要です。それらを正しく接続、操作できるようにならなければなりません。
ハードウェアどうしを接続する方法にもいろいろと種類があるので、購入する機器の接続方法(インターフェイス)についてもチェックしておきましょう。
ハードウェアはソフトウェアで動かす
DTP制作も含め、パソコンではソフトウェアを使ってハードウェアを操作するため、ソフトウェアのバージョンが、使用するハードウェアの環境に対応しているかどうかを事前にチェックする必要があります。とくに最近のDTP制作関連のソフトウェアは、OSのバージョンやマシンの仕様によって使用できないものもあるので、ハードウェアを購入する前にチェックが必要です。
さらに、DTP制作の環境では、作成したデータを外部とやりとりすることも多くなるため、やりとりする相手の環境の確認も必要になってきます。
解説1
基本的にハードウェアは、“目で直接見ることができて、手で触れるもの”です。コンピュータ本体、モニタ、キーボード、マウスなどを指します。一方、ソフトウェアは“目で直接見ることはできず、手でも直接触れないもの “で、OSやアプリケーションソフトなどのことです。音楽CDでたとえれば、CDプレーヤーやCDの盤そのものはハードウェアで、CDの中に収録されている音楽はソフトウェアになります。CD盤のようにソフトウェアを記録できるハードウェアは、とくに「記録メディア」と呼びます。
解説2
以前はMacとWindowsでは、インターフェイスが異なるため、「Mac専用」、「Windows専用」というハードウェアが多くありましたが、最近では、インターフェイスの変化によって、共通で使用できるものが多くなっています。
用語解説
- タブレット
マウスでドラッグするかわりに、卓上型のボード上を付属のペンでなぞることによって入力する。フリーハンドで線を描くときなどに便利。
- ルータ
異なるネットワークどうしをつなぐ中継装置。ネットワークに流れるデータの適切な経路を判断し、データ転送を可能にする。
- インターフェイス
パソコンと周辺機器を接続するための規格あるいは接続面のこと。現在、インターフェイスはUSB、Fire Wireが主流。
- バージョン
ソフトウェアの改訂番号のこと。不具合の修正や機能の強化などを図るたびにバージョンを表す数字が大きくなる。
(続く)